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子供の視力を守れるか?
 最近の子供達の視力が悪いと言われてから久しい。昨年のみやた眼科近くの小学校の視力検査の結果を見てみると、視力1.0以上の生徒は小学校1年生で82%、3年生では75%になり6年生では40%にまで減少している。一方でメガネ装用者(所有者)は6年生では30%である。学年が上がるにつれて視力が悪い子供達が増えるのは全国的な傾向であるが、この地区と全国平均とで比較してみると、1〜2年生は全国平均より視力が良いが、3〜4年で全国平均に並び、5〜6年では全国平均より悪くなる。つまり、この地区は視力が低下する子供が多い地区ということになる。
 子供の視力に影響する環境について考えてみたい。

視力が悪くなるのは遺伝?それとも環境?
 親御さんの視力が悪い場合、その子供の視力は悪くなりやすい。これは確かである。子供の顔が親に似るように、目も似るということで、ある種の遺伝が関与している。ただし、特殊な強度近視の遺伝子は解明されているが、通常の近視の遺伝子はまだ解っていない。多くの子供達を診ていると、小学校1年生など低学年で視力が下がり始める場合は遺伝が強い。
  一方、目の使いすぎなど環境的原因で視力が落ち始める場合は、小学校3年生以上の高学年で多い。これは眼球の成長は12歳ごろまでが盛んで、このころの目の使い方次第で、目が環境に適応しようとする感受性の高い時期と一致する。また、小学校高学年になって塾通いによる勉強量の増加とも関連している。つまり、自宅学習やゲーム、マンガなど至近距離のものばかり見る時間が長いと、遠くより近くを見ることが得意な眼になるという順応が近視を招いている。

目を取り巻く環境的要因
1)テレビゲーム
  誰もがこれの視力への影響を心配していると思う。携帯型ゲーム機(ゲームボーイ、アドバンスなど)は特に悪い。理由は、画面が小さくて目に近い事、そして親の監視下に置きにくいこと。テレビ型ゲームは、ゲームをしている行為を監視しやすいが、携帯型は親の目を盗んで、トイレや布団のなかでこっそりしていたり、車での移動中など節操がない。いつでもどこでもが携帯型ゲームの悪い原因であることも認識してほしい。一方で、携帯型ゲームをする子供ばかりを責められない。これを買い与えたのは親かそのまた上の親であり、これを作ったのも大人である。本当にこれが子供にとって必要なモノかどうか考えなければならない。しかし、現代の子供社会で重要なツールになってしまったゲームを完全に子供から取り上げるのはもはや難しくなってしまった。妥協として、テレビ型ゲームを30分だけ許可するなど、家庭内でルールを作って守らせるようにしてほしい。

2)読書
  読書も至近距離での近見作業なので、視力への影響は強い。しかし、子供の知的発育のためには欠かせないものであり、視力への影響を心配しながらも取り上げるわけにはいかない(マンガは別だが)。暗いところで読んだり、悪い姿勢にならないように気をつけるしか手がない。布団やベッドの中で読んだり、ソファや床に寝そべって読んだりは論外である。この点、親が悪い手本になっていないか注意が必要である。できるなら30分で目の休養をとるように指導してほしい。

3)姿勢
  良い姿勢で読み書き・勉強することは視力への影響を少しでも少なくするために重要である。まず良い姿勢で勉強するには机や椅子の高さが合っていなければならない。最近の机は高さ調節ができるものが増えてきているので、是非半年に一度はチェックしてほしい。背筋を伸ばして、腕が直角に机の上に載るのがちょうど良い。また勉強中良い姿勢を維持するには基礎体力(持久力、背筋力)が必要である。背筋力が強いと背中が丸くならず、姿勢が崩れにくい。最近の子供達はじっと立っていることができず、地面や床に座り込むのをよく目にする。日頃からの運動による体力増進が望ましいが、親の手伝いで体を動かす、例えば買い物の荷物持ちなども背筋力を鍛える良い方法である。

4)部屋の明るさ
  暗いところでの勉強や読書は目を悪くする。暗いと目が早く疲労するため、目が近くなり姿勢が崩れやすい。最近のご家庭のリビングは、インテリア重視でやや暗めのことがあるが、このような環境で子供たちの宿題・読書をさせないようにお願いしたい。
  勉強するときは、手元に電気スタンドをつけて明るくするのが好ましい。白熱球よりもちらつきの少ないインバーター蛍光灯が良い。部屋の明かりは若干暗めでもよい。デスク上が部屋よりやや明るいくらいが集中力を持続しやすいので、姿勢も崩れにくい。
 
 
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