「1ジオプター」の進行抑制が
将来のリスクを約40%下げる
近視度数の進行を1D(ジオプター)低く抑えるだけで、将来の近視性黄斑症のリスクを約40%低減できることが、過去の大規模データの解析から証明されています。
急増する子どもの近視。将来の重篤な目の病気リスク(強度近視)を防ぐため、当院では一人ひとりに合わせた抑制治療をご提案します。
※少しでも気になることがあれば、お子様の視力を守るためご相談ください。
デジタルデバイスの普及や屋外活動の減少により、日本の子どもたちの近視は年々増加しています。学校生活の中でも、黒板が見えにくい、目が疲れやすい、眼鏡の度数が短期間で進むなど、近視の進行が日常生活へ影響する場面が少なくありません。文部科学省の学校保健統計調査でも、近視の割合は学年が上がるにつれて増加することが示されており、早い時期から適切に経過をみていくことが重要です。
子どもの近視の多くは、眼球が前後に伸びる(眼軸長が伸びる)ことで、ピントが網膜より手前に合ってしまう「軸性近視」です。そのため、単に眼鏡で見えるようにするだけでなく、将来的な進行そのものに目を向けることが大切です。
眼軸長は、いったん伸びてしまうと元に戻すことができません。成長期に近視が進行すると、成人後に強度近視へつながる可能性があり、将来の眼の健康に長く影響することがあります。
近視が強くなるほど、将来の眼疾患リスクは高くなることが知られています。特に強度近視では、見えにくさだけでなく、成人後の眼の病気にも注意が必要です。
| 合併症 | 近視の定義 /評価項目 |
オッズ比 [95%信頼区間] |
|---|---|---|
|
網膜剥離
眼球の内側にある網膜が剥がれる病気です。放置すると失明に至る危険性があります。
[1] |
強度近視 < −6 D |
21.6 [10.3, 45.4] |
|
緑内障
視神経が障害され、視野(見える範囲)が徐々に欠けていく病気です。中途失明原因の上位を占めます。
[2] |
中等度近視 −3.0D超 |
2.60 [1.56, 4.35] |
|
黄斑症
網膜の中心(黄斑)が引き伸ばされてダメージを受け、視力低下や中心が見えなくなる病気です。
[3] |
眼軸長増加 1mm毎 |
2.94 [2.19, 3.95] |
オッズ比(Odds Ratio:OR)とは、ある要因がある場合とない場合で、病気が発生する確率の差を比較する統計指標です。
お子様の年齢や近視の度数に合わせ、最適な進行抑制治療をご提案します。
1日1回、寝る前に目薬を点すだけ。副作用がほとんど出ない低濃度の成分です。コンタクトレンズの装用が難しい低年齢のお子様でも、ご家族の管理下で手軽に始められます。
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近視の進行を抑制する特殊な光学デザインの1日使い捨てソフトコンタクトレンズです。衛生面で安心の毎日新品です。紛失や破損のリスクがなく安心です。
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当院では、お子様が飲みやすい近視進行抑制サプリメント(クロセチン配合など)も取り扱っております。目薬やコンタクトの装用が難しい場合や、他の治療と併用して目の健康をサポートしたい方におすすめです。詳細はお気軽に医師にご相談ください。
メーカー製品ページ| 比較項目 | 低濃度アトロピン リジュセアミニ |
オルソケラトロジー メニコン オルソK |
多焦点ソフトコンタクト マイサイト 1 day |
|---|---|---|---|
| 進行抑制 効果 |
★★
約30~40%
|
★★★
約30~60%
|
★★★★
約52~63%
|
| 適応屈折 範囲 |
全範囲 (視力矯正は別途必要) |
近視:-1.25D ~ -4.00D 乱視:-1.50D まで |
近視:-0.25D ~ -10.00D 乱視:-0.75D 未満 |
| 日中の 裸眼生活 |
不可 *眼鏡等が必要 |
可能 | 不可 *日中装用 |
| メリット | ・毎晩1回の点眼のみで手軽 ・低年齢から導入しやすい ・自己管理や感染リスクなし ・初期費用負担が軽い | ・日中裸眼のため水泳等のスポーツに向いている ・就寝時のみ装用のため保護者が管理しやすい ・近視矯正+進行抑制 ・レンズ作り替えがない場合、2年目以降の費用は安い | ・1日使い捨てで清潔・安心 ・ケア不要 ・メガネ不要でスポーツ向き ・近視矯正+進行抑制 ・高い進行抑制効果 ・紛失や破損リスクなし |
| デメリット | ・近視矯正効果はないため、別でメガネ等が必要 ・近視進行抑制効果はやや控えめ ・治療中止時のリバウンド | ・初期費用が高額 ・毎晩のレンズ着脱・ケアが必要 ・ハードの装用感に慣れが必要 ・紛失や破損リスク ・レンズ再作成時は費用が発生 | ・装用時間の確保(1日10時間以上・週6日以上の装用推奨) ・月々固定のレンズ代が高額のため長期の維持費用が最も高額 ・小学校低年齢では着脱が難しい可能性 |
| 費用目安 (検査料込) *2026.6時点 |
年額 48,918円
内訳: 薬代 46,200円 + 検査料 2,718円 3年総額: 146,754円 |
1年目 176,088円 2年目 31,416円 内訳: 自費検査・ケア代 ※レンズ作り替えがない場合 3年総額: 238,920円 |
年額 135,320円
内訳: レンズ代 132,000円 + 検査料 3,320円 3年総額: 405,960円 |
※ 進行抑制効果のデータに関する補足
これは、角膜の矯正によって生まれる「周辺部デフォーカス(近視を抑える光のブレーキ)」の強さが、元の近視の強さによって自動的に変わるためです。
つまり、「進行リスクが高いお子様ほど、オルソのレンズが強くブレーキをかけて目を守ってくれる」という優れた特徴を持っています。
当院では「低濃度アトロピン点眼治療」において、保険診療と併用可能な選定療養制度を導入しています。
近視とは、眼球が前後に楕円形に伸びて(眼軸長が伸びる)、ピントが網膜より前で合ってしまう状態です。多くは学童期に始まり、体の成長とともに進行します。
単に「メガネやコンタクトが必要になる」だけでなく、将来的に「強度近視」になると、緑内障や網膜剥離、近視性黄斑症といった深刻な目の病気のリスクが高まることがわかっています。
文部科学省の調査によると、裸眼視力1.0未満の割合は小学生で約3割、中学生で約6割に達しており、子どもの視力低下は現代の大きな健康課題となっています。
近視の発症や進行には、主に「遺伝」と「環境」の2つの要因が複雑に絡み合っています。
① 遺伝要因
親が近視である場合、子どもも近視になりやすい傾向があります。特定の染色体(12番や18番など)に強度近視の遺伝子があることが明らかになっており、遺伝要因が強い場合は、小学校低学年といった比較的早い時期から視力低下が始まることが多いとされています。
② 環境要因
近年、小学校低学年でもメガネをかける子どもが急増しており、これには環境要因が大きく影響しています。
子どもの眼球は18歳頃(特に12歳まで)にかけて著しく成長します。この成長期に近見作業が多く外遊びが少ないと、眼球の成長バランスが崩れて眼軸が伸びてしまうと考えられています。
■ メガネは視力いくつから?
一般的には、「小学生なら0.5以下、中学生なら0.7以下」がひとつの目安とされています。しかし、実際の装用は視力の数値だけでなく、近視の強さ(レンズの厚さ)や日常生活の不便さを総合的に考慮して眼科医が判断します。
近年は学校で電子黒板やタブレット端末が普及し、より小さな文字や画面を正確に見る必要が出てきたため、学習への悪影響を防ぐ目的で、以前よりも早めのメガネ装用を推奨するケースが増えています。また、本人が不便を訴えていなくても、左右の視力差が大きい場合や斜視の可能性がある場合は、早期のメガネ装用が必要です。
■ コンタクトレンズは何歳から大丈夫?
近年のコンタクトレンズは性能が向上しており、目への障害リスクは減っています。しかし、レンズの洗浄や装用時間のルールなど、自分自身で責任を持って安全に管理できる年齢であることが不可欠なため、基本的には「中学生以上」からの使用が推奨されます。
ただし、スポーツなどの理由でどうしてもメガネの装用が困難な場合は、眼科医の指導と親御さんの厳重な管理下において、小学生(高学年など)でも使い捨てコンタクトレンズをその時だけ使用できる場合もあります。
お子様の近視の状況や進行度合いによっては、単独の治療法だけでなく、例えば「低濃度アトロピン点眼」と「オルソケラトロジー」など、複数の治療法を組み合わせることで、より高い近視進行抑制効果を目指す場合もあります。担当医師にご相談ください。
治療と併せて、以下の点にも注意しましょう。
残念ながら、一度進行した近視(眼軸長という目の奥行きが伸びてしまった状態)を元の長さに戻すことは現在の医学ではできません。そのため、これ以上近視を進ませないための「進行抑制」が治療の最大の目的となります。
可能です。近年では、「オルソケラトロジー + 低濃度アトロピン」や「多焦点コンタクト + 低濃度アトロピン」といった併用治療を行うことで、単独で治療するよりも高い近視抑制効果が期待できるという研究データも出ており、多くの眼科で推奨されています。
ガイドライン上の適応は原則としてありますが、近視の進行は低年齢ほど早いため、眼科医の慎重な判断のもと、小学校低学年(あるいはそれ以下)から治療を開始するケースが増えています。
着け始めの数日間はゴロゴロとした違和感を訴えるお子様が多いですが、寝ている間はまばたきをしないため、ほとんどのお子様が1週間程度で慣れて朝までぐっすり眠れるようになります。
小学生の間は、重篤な角膜感染症を防ぐため、原則として保護者の方がレンズの洗浄、保存、着脱のサポート(または確認)を行う必要があります。
通常の眼底検査で使う散瞳薬(瞳孔を開く薬)を非常に薄くしたお薬です。そのため、まぶしさを感じたり、手元が見えにくくなったりする副作用はほとんどありません。ごく稀に、点眼によるアレルギー性結膜炎(充血やかゆみ)が起きることがあります。
近視が最も進行しやすい学童期から中学生頃にかけて継続することが推奨されています。効果を判定するためにも、最低2年間は毎日(就寝前に1滴)継続していただくのが一般的です。
クリニックでの装用練習を行えば、小学生でもご自身で着脱できるようになります。「マイサイト」などは1日使い捨て(ワンデー)タイプであるため、毎日の面倒なレンズケアが不要で、常に清潔な状態で使用できるのがメリットです。
一般的なレンズは中心部分のピントを合わせるだけですが、マイサイトなどの多焦点レンズは特殊な設計になっており、「網膜の手前にもピントを結ばせる(周辺部近視性ボケ)」構造をしています。この特殊な光の刺激が、目の奥行き(眼軸長)が伸びるのを抑えるブレーキとして働くと考えられています。
近視抑制の十分な効果を得るためには、週に6日以上、1日10時間以上装用することがメーカー等から推奨されています。
【参考・引用元】
※ご注意
このページの情報は一般的なものであり、全てのお子様に当てはまるわけではありません。治療法の選択や適応については、必ず眼科専門医にご相談ください。
近視度数の進行を1D(ジオプター)低く抑えるだけで、将来の近視性黄斑症のリスクを約40%低減できることが、過去の大規模データの解析から証明されています。
近視の進行に伴い眼の奥行き(眼軸長)が26mmに達すると、生涯の低視力や失明のリスクは約30%になり、30mmを超えると約90%(10人中9人)にまで跳ね上がります。
7年間にわたる世界的な臨床試験の結果、マイサイトワンデーは近視の進行(屈折異常の進行や眼軸長の伸長)を約50%(52〜59%)抑制することが確認されています。
マイサイトの治療(装用)を中止した後の経過観察において、近視の進行が急激に加速するような「リバウンド現象」は観察されず、年齢相応の自然な成長ペースに戻るだけであることが証明されています。
日本人を含む東アジア人の子供は、グローバル試験に参加した他地域の子供たちと比較して、未治療状態での近視進行スピードが約33%速いという特徴があります。
もともとの進行スピードが速い日本人の小児に対しても、マイサイトは約50%の進行抑制効果を発揮し、結果として抑えられた近視進行の絶対量(効果の大きさ)は世界データよりも大きくなることが確認されました。
10歳から1日10時間、週6日のペースで10年間MiSight1dayの装用を続けた英国の追跡調査において、非装用群と比較して角膜内皮細胞や角膜の厚さ等への悪影響は一切認められませんでした。
実際の診療現場のデータにおいて、マイサイトは近視の強さ、乱視の強さ、瞳孔の大きさといった条件に依存することなく、一貫して安定した近視抑制効果を発揮することが分かっています。
マイサイトで治療効果が不十分で近視の進行が速い子供に対して、低濃度アトロピン点眼を組み合わせることで、近視の進行をさらに遅らせる相乗効果(追加効果)が得られることが確認されています。
コロナ禍のロックダウン時のデータにおいて治療効果が全く見られなかったように、スクリーンタイムの増加や屋外活動の減少といった生活上の悪習慣は、優れた治療であってもその効果を打ち消してしまうことが示されています。